科研費国際共同研究加速基金
(国際先導研究)

パワーレーザー極限状態の固体とプラズマにおける
物質と場の構造変化に関する学理探究

NEWS

2026-04-26

出張報告:HEDLA/HEDS④(NIFS・瀬戸慧大、九大・諌山翔伍、東北大・石崎渉、神大・岩本昌倫)

2026年4月19日にTKPガーデンシティPREMIUM 横浜ランドマークタワーで開催された国際先導FiMECの年次全体会合に参加しました。これはハイパワーレーザーによるレーザー・物質相互作用現象で生じる物質・場の構造変化を包括的に思考するための取り組みで、今後の研究分野の方針が討論されました。各グループリーダーから活動報告があり、その後に当該の構造変化を包括的に理解するための方針が議論されました。構造変化には制御変数があると仮定し、事前に参加者から募ったdimensionless parametersからどのパラメータが広く物理現象を説明しうるかが検討されました。私個人としては、レーザープロファイルに含まれる場の振幅・振幅の時空微分・波長・パルス幅をそれぞれ照射対象物側のパラメータで規格化するのが良かろうと考えたので、そのように進言いたしました。

また、2026年4月20日~4月24日はOPIC/HEDLA-HEDS2026会議 (パシフィコ横浜) に参加し、自身の研究課題「Quantum origin of classical background EM fields from coherent states」の研究結果についてポスター発表するとともに、関連研究分野の最新情報を収集いたしました。自身の発表は、非線形QED模型の中で光子の集団がいかにして背景電磁場のように見え、非線形QED計算をサポートできるかという、量子-古典対応に関する”構造変化”の議論です.様々な方が興味を持って話を聞いてくださりました。今回はHEDLAとHEDSの合同会議ということで天体分野の話題が多く、知見を広げることができました。本会議では各国の研究者との交流を通じてコミュニティの最前線の研究課題を知ることができました。これらの知見を今後の研究推進に活用してまいります。

(核融合科学研究所・瀬戸慧大)

HEDLA/HEDS 2026 は、高エネルギー密度実験室宇宙物理(HEDLA)および高エネルギー密度科学(HEDS)に関する国際会議であり、2026年4月20日から24日にかけて横浜・パシフィコ横浜で開催された。本会議は OPIC の一部として実施され、高強度レーザーやパルスパワー装置を用いた高エネルギー密度状態の生成と、それに基づく宇宙プラズマ現象の理解を目的として、実験・理論・数値シミュレーションの各分野から研究発表と議論が行われた。本出張では、レーザー駆動による粒子加速の将来的展望について、宇宙物理現象との関連を中心に発表・議論を行った。特に、高強度レーザー実験を通じて宇宙における粒子加速過程を実験室で検証する可能性について、国内外の研究者と意見交換を行い、今後の研究展開に有益な知見を得た。また、併催された FIMEC ミーティングでは、「物理系に共通する普遍的な構造変化のプロセス」に着目し、材料科学、プラズマ物理、天文学など異なる研究分野からのアプローチを通じて、非平衡ダイナミクスに内在する共通メカニズムについて活発な議論が行われた。学際的な視点から、共通の物理法則やモデル化手法に関する理解を深める貴重な機会となった。

(九州大学大学院総合理工学府・諌山翔伍)

OPIC2026のHEDLA/HEDS2026に参加し、「Parametric instability of large-amplitude Alfven wave in relativistically magnetized plasma」というタイトルでポスター発表を行った。参加者や他の発表者、特に九大の諫山氏と東大の大平氏との議論の中で今後の波動波動相互作用の研究の方向性を明らかにできた。

(東北大学学際科学フロンティア研究所・石崎 渉)

OPIC 2026には4/19-25の日程で参加し、4/21に”Astrophysical Implications of Wakefield Acceleration in Relativistic Shocks”のタイトルで口頭発表を行った。本研究はレーザー科学でよく知られた航跡場加速を天体衝撃波へと応用した学際的研究であり、主にレーザー科学の専門家に向けて宇宙物理学における粒子加速の現状をレビューしながら、航跡場加速の有望性を紹介した。普段は天文学会といった宇宙物理関連の学会に参加しているが、本研究会ではレーザー科学の専門家からの知見も伺うことができ、研究を進めるうえで非常に有意義であった。

(神戸大学大学院システム情報学研究科・岩本昌倫)

 

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